毎日のようにメディアではコロナウィルスのニュースが流れています。3月30日朝の時点では世界での感染者数が70万人を超え、死者数が3万4千人を超えてしまいました。この危機的な状況は急速に収束するとは考えにくく、むしろ拡大が今後も広がってしまうことが予想されています。
感染者数が最も多いのはアメリカで、約13万7000人です。次がイタリア(約9万8000人)、中国(約8万2000人)、スペイン(約7万9000人)、ドイツ(約6万1000人)と続いています。
そんな中で日本でも感染者数が連日増え続けていることが報道されています。 東京では小池都知事が「外出自粛宣言」を出しました。世界の各国が外出禁止を打ち出す中で、日本は外出自粛で大丈夫なのでしょうか?
よく耳にする「不要不急の外出は避けてください」という「不要不急」とはそもそもなんなのでしょう?
目次
「不要不急」ってなに?
言葉の意味は?
不要不急とは「重要」でもなく「急ぎ」でもないことをいいます。不要不急を類義語で表現すると「すぐにはいらない」「重要ではない」「優先順位が低い」「後回しでよい」という言い方になるでしょう。
なぜ、このようなあまり日常では使わない言葉を使う必要があるのかと言いますと・・・それは国民感情と深いつながりがあるのではないでしょうか?例えば「重要でもなく、急ぎではない外出についてはしないでください」と言われるといかがでしょうか?なんかいやな気持になりますね。「人にそんなこと言われたくない」という反発する気持ちがわいてきます。不要不急という耳慣れない言葉を使う意味にはそういう意図が多分に含まれているように感じます。
具体的には?
外出の目的が重要なのか重要でないのか、急ぎなのか急ぎでないのかは非常に主観によります。つまり人それぞれだということです。なんとなく皆さんが感じている「不要不急がわかりにくい」と感じる原因はほぼこのためではないでしょうか?
その定義を明らかにしながら具体的にどんな場合は外出してよいのか考えてみましょう。ちなみに小池都知事は27日の会見で「不要不急」の意味を問われて「 その日でないと駄目なことがあるかどうか」と説明しました。更に、持病のある人が病院に通うことや食料品や医薬品など生活必需品を買うためにスーパーやコンビニに行くことは「必要がある」ことで、自粛要請の対象にはならないとおっしゃっています。正直、あまりよくわかりませんね。
あくまでも個人の判断によることが前提とはなりますが・・・
■仕事や学校による外出→通期や通学といった外出は不要不急にはあてはまりません。
■日用品の買い出し→食料やトイレットペーパーなどの日用品を購入するためにスーパーやコンビニに出掛けることは不要不急でにはあてはまりません。
■冠婚葬祭による外出→結婚式や葬儀などの参加についてはどうしても必要なものだとは考えられません。もちろんお祝いしたい気持ちやお悔やみしたい気持ちはあるでしょうが・・家族だけでやることがおすすめです。
■子供の習い事や塾などでの外出→お子さんがいらっしゃる方などは塾や習い事も学校と同じと思いがちですが・・・こちらも不要不急の外出と考えたほうが良いでしょう。
■近所への散歩、犬の散歩→ずっと室内にいることのストレスもあるので、最低限、できるだけ近くの公園ぐらいまでの散歩は許されるという考えが一般的なようです。
■病院などの通院→どのような病気での通院なのか次第ではありますが基本的には不要不急には当てはまりません。
日用品の買い物などは日本だけではなく世界各国でもほとんどが認められています。慌てて買い占めなどをすることで、必要な人に商品が届かなくなるなどのことが内容に落ち着いて対応したいものです。
また、とにかく人が大勢いるようなところへの外出の際は「どうしても今じゃなくてはだめなのか」ということを考えて外出するのがよさそうです。
世界各国の外出禁止
ニューヨーク
アメリカのニューヨーク州では爆発的に感染者が増えたことに対応するべく3月22日から住民には外出を控えるような措置が取られています。警察や病院などに従事するスタッフ以外は基本的には出勤を禁止しています。
これに違反した事業者には罰金の支払いが求められます。当然ながら、日本と同じように、その処置に対する補助金なども用意されているようです。
パリ
パリでは3月17日から15日間にわたって、パリを含むフランスの全土で外出禁止の措置が取られました。外出の場合は外出許可書を持ち歩かねばならず、基本的には自宅ではできない仕事の通勤、生活必需品の買い物などかなり限定的なものとなります。
違反した場合の罰則は最大375ユーロ、再犯の場合は悪質だということで1500ユーロの違反金を支払わなくてはいけません。こちらについては警察が取り締まりを行います。
ロンドン
ロンドンも同じくロンドン以外のイギリス全土で不要不急の外出は禁止されています。期間は3月23日から3週間となっています。極めて限られた条件でしか自宅を離れることが許されていません。
これに違反した場合は30ポンドの違反金が科せられます。違反を繰り返す悪質者には最大1000ポンドまでの罰金が科せられるようです。
モスクワ
モスクワではもともとソビャーニン市長から外出自粛宣言が出されていましたが・・・従わない人も多く、感染が止まる傾向が見られなかったため3月30日より外出禁止措置が出てしまいました。
取り締まり自体はスマート監視システムにて行うということなので・・・何かしらシステム的な対応をすることと予想されます。違反者への罰則についてはまだ決定はしてないようです(3月30日現在)
不要不急だと仕事ってどうなるの?
日本の場合は仕事における外出は不要不急ではないとされているので・・・通勤通学は可能です。しかし、小池都知事はあくまでも在宅勤務を推奨はしています。とはいえ、皆さん在宅でもできる仕事をしているわけではないでしょう。
実質的には仕事については業務を進めなくてはいけないというのが当然ですし。外出禁止になったとしても業務を進めなくてはいけないのが当然でしょう。企業によっては、外出禁止になった場合は休業する企業も出てくることが予想されます。そうした対応は企業によって様々です。働いている会社の対応をしっかりと確認するようにしましょう。
交通インフラはどうなるの?
日本において交通インフラである電車、地下鉄、モノレール、バスなどは止まることはないと考えられます。本数を減らした間引き運転なども検討されているが、かえってます。本数を減らした間引き運転なども検討されているが、かえって混雑を読んでしまうとの懸念もあるので実施の可能性は低いと考えられます。
お給料はどうなるの?
自宅待機をする場合は原理原則として「ノーワーク ノーペイ」というものがあり、当たり前ですが働かない場合は給与はもらえないことになります。つまりコロナウィルスにかかった従業員を休業させる場合には給与が発生しません。
しかし、「雇用調整助成金」により企業が休業中の従業員に支払った給与を助成する制度などがあります。こうした助成金や制度を活用することで給与の補填は可能です。働いている企業がそうした制度をうまく利用しているか
いまはまだ外出については自粛要請となっていますが、これから緊急事態宣言、東京都の都市封鎖となっていくとどうなっていくのはまだ未知数の部分が大きいと言わざるを得ません。
まずは一人一人が意識を高く持つことで、少しでも感染を防ぐことから取り組んでいきましょう。