アパレル販売員の仕事自体は楽しいけれど、漠然と将来に不安を抱えていたり、体力的にきついと感じたりしている方も多いのではないでしょうか。
「土日が休みにならないため、友人と遊ぶ時間が全くとれない…」
「シフト制で働くことに疲れてしまった」
「店舗の人間関係が辛い」
など、アパレルで働くことに不満を感じている人も多いです。今回は、アパレル販売員の転職したい理由や、アパレルから転職しやすい職業、転職の前に気を付けるべき点などを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
アパレル販売からの転職理由とは?
いつも最先端のおしゃれな洋服を着て、バッチリメイクをきめて店頭に立っているアパレルの販売員さんは、とても華やかでなりたい方も多い職業。しかし、長年勤める方は少なく、離職率も高い傾向にあります。アパレル販売員は、どんな理由で転職を考えるのでしょうか。
重労働
アパレル販売員の仕事は、一日中立ち仕事なうえ、洋服が大量に入った段ボールを持ち上げたり重いものを持つことも多く、意外と重労働なお仕事です。女性の場合は、妊娠や出産で働けなくなったり、また年齢が上がって体力が衰えたりすることで、転職を考える方が多くなります。
給与が低い
他の業界と比較すると、アパレル販売員の年収は低い傾向にあります。ボーナスも少ないため、年収で比較しても給与水準は低い職業です。そのため若い時は頑張れても、年齢が上がるにつれ、生活の厳しさを感じることで将来が不安になって転職を考えるようになります。
休みが不定期
アパレルから転職したい一番の理由が「休みが不定期」という理由です。シフト制のため、休みはほとんど平日で、連休も取りづらく年末年始もセールがあるため休むことができません。友達や家族との予定も合わせずらいことが不満となり、転職したいという気持ちが強くなる傾向が強くあります。
新型コロナウイルスにより解雇者も増加傾向
新型コロナウイルスにより、旅行業界や航空会社等の業績が非常に苦しいというニュースはよく耳にします。実際はそれ以外の業界にも大きく影響を与えており、中には業績を伸ばしている企業もありますが残念ながらアパレル業界は全体として苦しくなっています。
アパレルと言っても色々なジャンルがありますが、安く幅広く大衆品を扱うような企業は比較的業績は安定しています。これはコロナ禍においても生活必需品としての需要は変わらないという事を表しています。しかし一方でブランド系の企業は非常に厳しい状況です。
コロナ流行以前から不振にあえいでいたファッション業界でしたが、外出自粛という状況下においては、おしゃれをして外で着る用の服はやはり以前よりも購入意欲が下がっていると言わざるを得ません。
その為、中小のみならず大企業においてもアパレルに勤める販売等の解雇者が増えてきています。この状況は残念ながらしばらく続くのではと見られています。
アパレルからの転職は選択肢が少ない?
アパレル業界はこの様に厳しい状況下にあります。その為、アパレル業界を離れるようになった方は次の働き先を見つける必要がありますが、どこの企業を選べるかという選択肢は残念ながら多いわけではありません。
その理由はアパレルに限った話ではありませんが転職の場合は採用先から基本的には即戦力が求められるからです。アパレルで培った能力はおおよそ同じ業界、もしくは似た業界を中心に転職先の会社で活かしていくことになります。
もちろん、年齢が若い方だと将来性を見込んでアパレルから全く違う業界にも転職できることもあるでしょう。また、例えば特殊な資格を個人的に取得している方等はそういった個人的なスキルを活かした企業への道も開ける可能性はあります。
しかし、そうではなく、ある程度年齢を重ねている場合は、なかなかそうもいきません。ここら辺の転職可能な業界については後ほど詳しく説明いたします。
アパレル販売からの転職は可能?
年齢別の転職について
結論からお話しすると、アパレル販売からの転職は十分に可能です。アパレル販売員として培ってきたコミュニケーションスキルや、顧客対応力は他の職種でも重宝されます。また、20代であれば社会人経験があるだけで、未経験の職種でもポテンシャル重視で雇ってくれる企業が多くあります。
30代の転職は可能
30代になると、未経験の職種への挑戦は20代に比べ難しくなるでしょう。しかし、店舗でのマネジメント経験や店舗運営を行なってきた実績があれば、十分に転職が可能です。
40代の転職は避けたほうが良い
40代となると、異業種への転職は厳しくなってきます。40代で転職するのであれば、同じくアパレル業界内での転職が成功しやすいでしょう。転職を考えている方は、30代のうちに店長の経験やマネジメント経験を積んでおくことが大切です。
アパレル販売員が転職しやすい転職先とは?
サービス業や営業職
アパレル販売からの転職は、主にサービス業や個人営業、カウンター営業などへの転職が成功しやすいと言われています。それらの職種であれば、アパレル販売員として築いてきたコミュニケーション力や、営業力を活かして活躍できます。特に、保険業界や不動産業界は採用人数も多く入りやすいため、未経験でも転職が成功しやすいでしょう。
アパレル業界内の別職種
今あるアパレルの知識や経験を活かすのなら、アパレル業界内の別職種がおすすめです。アパレルの通販、繊維メーカーなど、店舗での販売以外にもアパレルに携わる企業はたくさんあります。その中で、マーケティングやディレクター、事務職などさまざまな職種があるため、店舗での経験を活かして働くことが可能です。
別ブランドの販売員
同じくアパレル業界での転職ですが、別ブランドへの転職は今までの経験をそのまま活かせるため、有利に転職できます。その際、外資系アパレル企業やラグジュアリーブランドへの転職であれば、年収アップも望めるためおすすめです。また、社員のモチベーションも高く、より高い接客スキルを身に付けることができます。しかし、外資系アパレル企業は採用のハードルも高く、英語のスキルも必要となります。
人気の事務職への転職は可能?
事務職への転職は可能ですが、事務職はとても人気がある職種です。さらに、一般事務は正社員の求人数自体が少なく、派遣社員として採用している企業が多数。そのため、正社員として転職することは狭き門となってしまいます。
希望の雇用形態についても、転職する前にしっかりと考えてから行動した方がよいでしょう。それでも事務職を希望する場合は、最低でもWordとExcelのスキルを身につけておくことが大事です。転職するまでに、パソコンスキルがあることを証明する、MOSの資格を取っておくのもよいでしょう。
キャリチェンを利用し、アパレル販売員から事務職への転職成功したこちらの体験談も参考にしてみてくださいね。キャリチェンで転職をすれば、休日以外にも、仕事帰りに友達との予定を楽しむこともできますよ。
転職を成功させるためには?
転職したい理由を考える
年収・やりがい・仕事内容・労働環境・休日など、転職するにあたって自身の一番優先したい順位を決めることが大切です。
まず、アパレル販売員から転職したい理由をしっかりともう一度考えてみましょう。「土日休みがいい」「17時に退社できる」など、今の現状を変えたい理由だけで転職してしまう方が多くいます。
仮に「土日休み」と「17時に退社できる」ことだけで一般事務を選んでしまったとします。しかし、目標数字がないことでやりがいが感じられなかったり、年収が下がってしまい、お金に余裕がなく時間を持て余してしまうなど、こんなはずじゃなかったと後悔してしまうことになりかねません。
メリットデメリットを考える
他にも、アパレル販売員をしていたということは、人とのコニュニケーションが好きな傾向が強くあります。それなのに、一日中パソコンと向き合う仕事についてしまうとつまらなく感じ、短期でまた転職を繰り返してしまうことになります。それぞれの職種のメリットやデメリットをしっかりと考えた上で、転職先を選びましょう。
面接対策をしっかりする
転職活動を成功させるためには、面接の対策をしっかりと行うことが大切です。企業は面接の際、自社の求めている人材とマッチしているかを見極めようとしています。転職を成功させるには、企業の求めている人材によせることが大切です。
自己PRをできるようにする
アパレル販売員として身につけてきた経験や実績を棚卸しして、きちんと自己PRができるようにしておきましょう。特に、実績は具体的な数字を出して伝えることで説得力が増します。転職すると決めたのなら、自分の成果を数字で把握しておきましょう。
志望動機を明確にする
志望動機は、自己PRよりももっと大切です。なぜ自社に興味をもったのか、何人も面接を行ってきた面接官であれば、嘘はすぐに見抜いてしまいます。本心で伝え、面接官に刺さるような動機が話せると良いでしょう。また、事前に転職したい企業のことをよく調べ、企業がどんな人材を求めているのか把握しておきましょう。
アパレルから転職する際に活かせるスキルとは?
アパレルから他の職種に転職する際に評価されるスキルをいくつか紹介していきます。まず一つ目は接客スキルです。アパレルで店舗に立っていた場合、日々お客様と接してきたはずです。
中には難しいことをいう方や、クレーマー的な人もいたでしょう。様々な人と接してきたその接客スキルは、アパレル以外の業界でもとても役に立ちます。二つ目はコミュニケーションスキルです。
これはお客様はもちろん、社内においても色々な駆け引きや調整をする中で培っていっているもので、多くの業界でコミュニケーションスキルは必要です。企業によってはコミュニケーションスキルを高める研修などを取り入れている企業もあります。
三つ目は計算力です。アパレルは事務仕事も多く、また接客をしていても日常的に値引きや合計額を計算する場合も多いです。ちょっとした帳票類の記入をすることもあり、計算力が身につくことが多いと言えます。
他にも、多くの人と関わることによる判断力やトークスピード等、実は様々な能力を働きながら身につける事ができます。転職をする際には自分がしていた経験を客観的に見つめなおし、次の企業でも評価されるポイントを探していきましょう。
アパレルから転職するときの面接・書類選考対策
アパレルから転職する時の面接や書類選考対策について説明していきます。まずは他の業界でも同様ですが、今までにどのような経験をして、それにより何を得て、そのスキルを応募先企業でどう活かせるかを話すことが大切です。
具体的には、アパレル業界では先述の通り接客スキルやコミュニケーション能力を高めていったことが多いでしょう。特にコミュニケーションスキルについてはきっと多くの企業で必要となるはずです。
自分が持つこの能力を使えば、応募先の企業でどのようなメリットがあるのかを論理的に説明しましょう。ちなみに、アパレル業界はお客様と直接接する機会が多いことから、コミュニケーションの方法が感情的になってしまいがちです。
面接では感情ではなく、例えば結論を述べてそこから展開していくといった論理的な構成が必要です。慣れていない方はあらかじめ訓練しておくとよいでしょう。
アパレルの仕事を辞めるときの対応方法をお伝えします!
アパレルの仕事を辞めるときには、今までお世話になった職場に対して迷惑とならないようにしましょう。まずは、辞めると決めた時には責任者にその旨を伝える必要があります。
引き留められることもあるかもしれませんがきちんと理路整然と、辞めるように至った背景や理由などについて誠意をもって伝えましょう。この際に気を付けるべきこととして、あまりネガティブな内容をそのまま伝えず、言い方を変えたりすることが大事です。
例えば、給料が低いから辞めたいという本音があったとしても、それをそのまま伝えられると上司もいい気がしません。建前だとしても新しい仕事に挑戦したいなどといったポジティブな理由を説明できるようしましょう。
また、あまり無理に辞めようとするとトラブルに発展する事もありますので、真摯に向きって、また会社のルールに最後まで従って退職するようにしましょう。
アパレルから転職する時の履歴書の書き方と例文
アパレルから転職を成功させるための履歴書の書き方ですが、アパレルで培ったスキルをきちんと説明する事と、それをこれからどう活かすかをうまく表現する事が必要です。それでは履歴書の自己PRを事例として具体的な例文を紹介します。
~自己PR例文~
私は前職でアパレル関係の仕事をしていました。日々お客様と接する中でお客様の立場に立った提案をし、また笑顔を大切にしていくことで担当店舗の売り上げは対前年で目標である120%を達成する事ができました。また、以前は10人程度の店舗の店長をさせていただいたこともあります。非常に苦労しましたが、そこではマネジメントの基礎を学ぶことが出来ました。御社で営業職のリーダーとして働かせていただくことになった際にはアパレルで経験したコミュニケーションスキルとマネジメント能力を存分に活かし、貢献していきたいと考えています。
アパレルからの転職はエージェントを利用しよう
転職活動をいざしようとしても、自分一人だと不安になってしまうこともあるのではないでしょうか。「転職してみてブラック企業だったらどうしよう….」「自己PRがうまくできない…」と悩みは尽きないものです。そんな時、やはり頼りになるのが転職エージェントです。
転職エージェントを利用するメリットは、企業に詳しいキャリアカウンセラーが事前に企業のことを教えてくれるため、入ってみてブラック企業だったという事態が避けやすくなります。そして、自分の希望にあった企業をキャリアカウンセラーが探してくれるため、自分で全ての求人を探すよりも効率的なのも大きなメリットです。
また、キャリアカウンセラーは企業が求める人材を把握しているため、企業の欲している人材に適した履歴書や職務経歴書の書き方から、面接の練習をしてくれるのです。そのため、書類選考が通過しやすく、本番の面接でも聞かれたこと対して、スムーズに話せるようになります。
自分で転職活動を行うよりも有利になるため、転職エージェントを賢く利用することがおすすめです。一人で悩む前に、まずはキャリチェンのカウンセラーにぜひご相談くださいね。