情報化が進む社会の中で、成長を続けているIT業界への転職を考えている方は多いのではないのでしょうか。しかし、現在の仕事がIT業界と畑違いの分野であったり、ITについて何も知識がなかったり、他業界から未経験でIT業界に転職を希望するといった方は不安を感じるかもしれません。ですが、未経験の方でもIT業界への転職は十分可能です。IT業界への転職を考えている方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
IT業界とは
では、IT業界への転職を考える前に、IT業界とはどのような業界なのでしょうか。まず、IT業界は業務内容によって大きく分けて5つに分類されます。「インターネット・Web業界」「通信業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」「情報処理サービス業界」の5つです。
インターネット・Web業界
インターネット・Web業界は、インターネットを介して、企業や個人などに様々なサービスを提供する企業で構成されています。この業界のサービス内容として、Webサイトのレイアウトや構成の作成、ネット広告の発信、FacebookやTwitterなどのSNSの運営といったインターネット上で提供されるさまざまなサービスがあります。
この業界には「Google」「Yahoo」「amazon」などのインターネットでよく目にする企業があります。
通信業界
通信業界は、電話・インターネット・光ファイバー・無線などの通信インフラを取り扱う業界です。インターネットプロパイダ、固定通信を取り扱う企業、スマホなどの移動体通信が通信業界を構成しています。
この業界を代表する企業に「DoCoMo」「Softbank」「KDDI」などの携帯キャリア会社が挙げられます。
ソフトウェア業界
ソフトウェア業界は、主にWindowsやMac、iOS、Androidなどのオペレーティングシステム(OS)やスマホのアプリケーション開発に携わっています。
この業界を代表する企業に「日本オラクル」「トレンドマイクロ」「オービック」が挙げられます。
ハードウェア業界
ハードウェア業界とはパソコンや周辺機械、スマホなどのハード製品の企画から販売全般を取り扱う業界です。
この業界を代表する企業に「Apple」「NEC」「富士通」が挙げられます。
情報処理サービス業界
情報処理サービス業界には、クレジットカード決済や電車の通行案内などのシステムのITサービスの根幹を担う情報システムの構築・運用に携わっている企業が含まれています。
この業界を代表する企業に「NTTグループ」「野村総合研究所」「日本IBM」が挙げられます。
未経験でも転職できる職種と求められるスキル
これまでは、IT業界とはどのような業界なのか紹介してきました。しかし、未経験からエンジニアや専門職になるのは、なかなか難しいものがあります。技術の習得のために、外部のスクールに通ったり会社の内部で長期間の研修を受けなくてはならないのです。
このため、未経験でITの業界に転職したい場合は、職種を考えて転職する必要があります。「営業(セールス)」「企画(マーケティング)」「経理、会計、総務、庶務、人事(バックオフィス)」などは未経験でも転職しやすい職種です。
営業(セールス)
営業職は、案件を取引先からもらってくる業務です。未経験からIT業界へ転職しやすい職種の中で、最も需要があるため、転職しやすい職種だと言えます。
また、転職前の仕事内容が営業職の場合、転職先のIT業界の営業職に通用することが多いです。例えば、電化製品の営業職をしていた人は、IT業界の営業職においても通ずるものがあるでしょう。同じ職種での転職は、スキルが活きるために成功しやすいというメリットもあり、転職先の業界で未経験でも採用される確率が上がります。
IT業界の営業職に必要とされるスキルには、コミュニケーション能力、企画力、プレゼンテーション能力があります。IT業界といっても必要とされるスキルは一般的な営業職とほぼ同じなので特別な専門知識や専門用語はさほど多くありません。
企画(マーケティング)
マーケティング職とは、市場調査を行い顧客の求めるニーズに応えながら売れる商品を企画したり、広告宣伝を行い、自社のサービスを多くの顧客に知ってもらうことが業務になります。
マーケティング職に必要なスキルは、「データ分析能力」でしょう。マーケティング職は数字で表されたデータから、それがどういう意味を持つかを読み取り、対策を立てていく能力のことです。そのため、データを正確に読み取り、これらからの方針を決めていく必要があります。
また「市場のニーズを理解する」力も必要です。顧客が求めるサービスを提供するためには、市場のニーズを理解することが求められます。
前職として、メーカーの広報や商品企画をしていた人はこれらの職種に採用されやすい傾向にあるかもしれません。
経理、会計、総務、庶務、人事(バックオフィス)
バックオフィスとは経理、会計、総務、庶務など、セールスや顧客対応を行い、顧客と顔を見合わせることのない業務のことを指します。
バックオフィスは、正確に仕事をこなすスキルとある程度のパソコンスキルに加え、専門的な知識が求められます。自分の仕事をこなしながら、周りのサポートができる柔軟性も必要とされる仕事です。
どうしてこれら3職種だと転職しやすいのか
これら3つの業務は、プログラマーやエンジニアなどの専門的な知識が必要な職種に比べて必要とされる知識が少なく、人間性やビジネスマナーなどのポテンシャルが重視されることが多く、未経験でも採用されやすいと言えます。そのため、特別な知識やスキルを持っていないからといってIT業界への転職を諦めるのはもったいないと言えます。
理由により、常に新しい環境に身を置くことが苦手な人には厳しい業界といえます。
エンジニアやデザイナー
困難ではありますが、エンジニアやWebデザイナーに未経験で転職する方法も存在します。しかし、営業職やマーケティング職と違い、エンジニアやデザイナーを採用する場合、未経験者でも新卒であれば採用する企業はあります。
しかし、中途の場合は経験者を採用することが主であり、中途の未経験者を採る企業は多くはありません。未経験でもエンジニアやWebデザイナーに転職するにはまず、必要なスキルを身に着けることから始めることが現実的です。
エンジニアにはプログラミング、WebデザイナーになるにはHTMLやCSSといったWebサイトを制作する基礎的な知識が必要です。これらのスキルは独学でも習得できますが、プログラミング教室などに通って専門の知識を持っている人から学んでいくべきです。独学で学習するよりも、知識を持った人の下で学習するほうが習得できる確率は上がり、短い時間で習得できることが多いです。
プログラミングやWebデザイナーに関する知識やスキルがあっても、実際に働いたことがない方は転職エージェントを利用することで、書類選考で落とされるリスクを下げることができます。
IT業界へ未経験で転職する際の志望動機
未経験でIT業界へ転職する際の志望動機を考える時のポイントは主に2つあります。「IT業界に転職したい理由を明確にする」「今までの経験の活かし方を考える」ことです。
様々な業界がある中からなぜIT業界に転職したいと思ったのか、その理由を明確にしましょう。IT業界に興味を持ったきっかけや転職したい理由を考えることで、志望動機を考えることに繋がります。
また、IT業界に転職するためにどのような勉強をしてきて、どのようなITスキルを身につけてきたかを考えることも大切です。
女性は不利って本当？30代や40代での転職は？
女性だから不利になることはない
女性だからという理由でIT業界への転職が不利になることはありません。むしろ、営業職や事務職などの未経験歓迎の職種では女性だからこそ、仕事で有利に働きやすい場合もあります。
30代や40代で活躍する人もいる！
30代や40代でIT業界に転職し、活躍する女性はいます。ですが、早いうちに転職活動を始める方が転職に有利です。
というのも、20代での転職はポテンシャルを重視されるのに対して、30代40代での転職は、これまでどんな経験を積んできたのかを重視されます。年齢を重ねるにつれて、ポテンシャルよりもスキルや経験が重視されるようになり、未経験の業界への転職が難しくなります。早いうちに転職活動を始める方が転職を有利に進められるのです。年齢と転職のタイミングについてはこちらの記事を参考にして下さい。
新卒からでなくてもIT業界は活躍可能！
IT業界は成長中の業界で、未経験でも転職ができる業界。そのため、新卒入社ではなく中途入社からでもIT業界で活躍することは可能なのです。
特にIT業界は、比較的給料が高いというメリットがあります。さらに、専門スキルを身につけられるため、独立できることも。職場環境の風通しがいいこともIT業界の魅力です。
IT業界は未経験でも転職できる！
IT業界は成長を続けている業界なので、未経験でも転職が可能な業界です。それは、スキルや経験がある人材が不足しており、人材不足の業界だからです。そして、企業から見て採用したい人材はスキルや経験を抜きにした場合、「どれだけ意欲的に学び成長できるか人」重要になります。
成長を続けるIT業界では最新の情報が1年たてば古い情報として扱われることがあります。そのため、自ら意欲的に新しい知識を身につけなければなりません。面接などでは入社後にどのような実績を出せるかを具体的に言えるようになれば採用される確率を上げられます。
未経験でもIT業界に転職できることを理解し、まず自分にできることから始めましょう。だれしも転職には不安が付きまといます。転職に対して疑問や相談がある場合は、キャリアコンサルタントに相談してくださいね。
