結婚が決まると話題に上がってくるのが、「仕事を続けるのか辞めるのか」という問題。
仕事を辞めて今まで積んできたキャリアを手放したくないけれど、様々な事情から辞めるか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
女性が結婚のために仕事を辞めてしまう事情や、結婚しても働きやすい働き方を見つける方法など紹介します。
目次
結婚を機に仕事を辞めるのは不安!そもそもなぜ辞めなければいけないの?
そもそも、結婚を機になぜ仕事を辞めなければならないのでしょうか?
一昔前は、女性は仕事は結婚までの間の腰掛けで、結婚と同時に寿退社して家庭に入ることが一般的でした。
しかし、近年は男女平等の流れにより、女性の社会進出が進んできています。
少子高齢化問題の影響を受け、「出生率の上昇を目指し、将来的に働き手を増やすこと」や「女性や高齢者など、労働市場に参戦していない人たちを労働者として働き手を増やす」という目的から国が働き方改革の取り組みを開始しています。
国は、保育園を増やしたり、短時間勤務や在宅勤務の制度を整えたりして、子育てしながらでも女性が働きやすい環境を整えようとしています。
そのため、これからの時代は女性が結婚を機に仕事を辞めなくても、働き続けることが可能になっていくでしょう。
結婚後も仕事を続けた方がいい理由
結婚後も仕事を続けた方がいい理由として、以下の理由があげられます。
- 経済的な余裕が出る
- 社会的な隔たりがなくなる
- キャリアを継続できる
まず働き続けることで、経済的な余裕が出ます。共働きと専業主婦では世帯年収が大きく異なります。
将来の生活、子どもができた場合の生活を考えた場合に、生活の安定のためにも経済的な余裕は必ず必要です。共働きであれば、税金や社会保険料の支払いの面からもメリットが受けやすいです。共働きの場合は、年金の受給額が増えたり、産休中も手当がもらえたりと、経済的な面で安定しています。
扶養者一人が1000万円稼ぐよりも、共働きで500万円ずつ稼ぎ、世帯年収を1000万円にする方が、税金の負担は減るからです。
さらに、専業主婦になると、自由に使えるお金が少なくなり、閉塞感を感じてしまうおそれもあります。収入の柱が一人に偏ると、経済的な負担が一人にのしかかり、プレッシャーを感じやすくなるでしょう。
また、今まで働いていたのに仕事を辞めると、社会から閉ざされた気持ちになることも。社会と繋がっていることは、精神的な安定を保つためにも必要なことです。
一度仕事を辞めてまた働こうと思っても、期間が開いた場合の再就職は難しいです。離職の期間が開けば開くほど、再就職を目指すのは難しくなるからです。
本当は辞めたくないけど…結婚を機に仕事を辞めてしまう理由
女性の社会進出が十分に進んでいる背景があるとはいえ、仕事を辞めたくないのに、仕事を辞めてしまう女性は一定数います。
では、どんな理由で辞めてしまうのか見ていきましょう。
相手に仕事を辞めて欲しいと言われた
女性側は仕事を辞めたくないと思っていても、結婚相手に仕事を辞めてほしいと言われてしまうことがあります。
家事や育児を女性に任せたいという男性が一定数いることも事実です。
また、相手だけでなく相手の家族や親戚から仕事を辞めて欲しいと言われてしまう場合もあるでしょう。
妊娠している
すでに妊娠している場合は、退職を考えることも多いでしょう。妊娠・出産・育児はどれも初めての経験のため、両立できるのか不安になります。
また、妊娠中は仕事の疲れを感じやすくなります。これまでと同じような働き方ができなくなる可能性が高いです。
そのため妊娠がわかった段階で、出産後に復帰して仕事を続けるのか、転職して別のキャリアを積むのか、仕事を辞めて専業主婦として育児に励むのかを選択する女性が多いです。
妊娠発覚後に仕事を続けた女性は83.4%。しかし、出産までに65%が退職しています。
退職の主な理由が体調不良で、当初は仕事を続けようと思っていても、悪阻がひどい時には出社するだけでも辛くなってしまうことから、出産前に65%の女性が退職しています。
参考:《妊娠と仕事に関する調査》妊娠発覚後83.4%が仕事を続けたが出産までに退職した人は65%!【赤ちゃんの部屋】
お互いの職場が遠い
夫婦のお互いの職場が遠いとなると、どこに住むのかが問題となります。
お互いの職場の中間地点が通勤圏内であれば良いですが、通勤するのが大変な距離になると女性側が仕事を辞めてしまうケースが多くみられます。
遠距離恋愛でどちらかが引っ越さなければいけない
そもそも遠距離恋愛から始まり結婚する場合には、どちらかが引越しをせざるを得ない状況にあります。
そうなると、男性側から自分の住んでいる地域へ引っ越しきてほしいと言われ、女性が仕事か結婚か選択せざるを得ない状況になります。
また、結婚相手が総合職に就いていて転勤族の場合は、地方や海外など相手の転勤先に付いていかなければならず、本当は辞めたくないけれど、退職を迫られるケースもあります。
女性が結婚を機に仕事を辞めてしまう原因は、結婚相手から辞めてほしいと言われたり、妊娠していること、お互いの職場や住んでいる場所が遠いことで、一緒に住むために引越しが必要なことがあげられる。
自分にとって働きやすい働き方を見つける方法とは?
近年は様々な働き方や生き方が選べる時代です。結婚したら必ず子供を作るという家庭ばかりではありません。
子供は作らずに、夫婦だけで仕事や趣味を楽しんで暮らしていくケースも多くあります。
結婚しても働き続けたい気持ちがあるのなら、自分の人生にとって、何が一番重要かを考えることが大切です。
仕事で積んできたキャリアが大事だったり、今の仕事を続けていくことが一番重要だと感じるのであれば、辞めないで済む方法を考えるべきです。
プライベートな時間や子育ての時間を最優先したい気持ちが強いのであれば、時短制度や在宅制度が整っている会社に転職したり、時間の融通が利く派遣社員やパートを選んで働くことも可能です。
人生の中で、何を一番大事に考えるかは人それぞれ。そこには、正解も不正解もありません。「家庭を大事にした人の場合」と「仕事を大切にした人の場合」の体験談を以下で紹介するので参考にしてみましょう。
家庭を大事にした人の場合
私は、結婚したら子供は絶対にほしいと考えていました。子供が小さいうちはそばにいてあげたい気持ちが強かったので、結婚することが決まった際に、仕事の形態を派遣社員に切り替えました。
派遣社員は週4日勤務や一日6時間程度からでも働くことができ、定時できっちりと帰宅できます。
そのため、周りの社員に申し訳ない気持ちを抱くことなく、子供を迎えにいくことができています。パートで働くよりも時給が高いため、家計もそこまで困ることもありません。
子供の成長を一番そばで長い時間みれることが何より幸せに感じています。
仕事を大切にした人の場合
私は、結婚前から仕事がとても楽しく、やりがいを持って働いてきました。学生の頃から、結婚してもずっと働き続けてキャリアも積んでいきたいと考えていたため、育休がしっかり取れて、育休明けもまた同じポジションに戻ることができる職場に就職しました。
おかげで、育休を使いしっかりと子育てに専念することができ、今はまた元のポジションでバリバリと働くことができています。
さらに、最近はリモートワークの普及によって、家で仕事をすることも可能になりました。
通勤時間がいらなくなったことで、家事やプライベートにかけられる時間も多くなり、今の働き方にとても満足しています。
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結婚後も仕事するには雇用形態を変えて働くべき?それぞれのメリット
結婚後も仕事を続ける際に、気になるのが雇用形態。このまま正社員で働く方が良いのか、派遣やパートに形態を変えて働くか悩みますよね。それぞれのメリットを確認してみましょう。
正社員のメリット
収入面を考えれば、正社員は安定して高い収入を得やすいでしょう。月々の金額は派遣社員もそこまで変わりないですが、ボーナスの支給によって年収が大幅に変化します。また、正社員なら育児休暇や介護休暇など様々な手厚い制度を利用することができます。
また条件を満たせば、時短勤務(短時間勤務)を利用することができます。
時短勤務を利用した場合、フルタイムの勤務時間を原則6時間に短縮可能です。正社員ながらも時間に余裕を持つことができます。
派遣社員のメリット
派遣社員は、残業せずにきっちり時間で帰宅できることが大きなメリットです。
仕事内容も正社員に比べると責任の少ない仕事を与えられるため、休日出勤することも残業することも少なく、プライベートを優先して働くことができます。
また、働き方改革により、派遣社員と正社員の格差を減らそうと国も動き出しています。
派遣社員も交通費が支給されるなど以前よりも待遇が良くなっています。さらに、転勤の可能性が少ないため、好きな地域で働きやすいと言えます。
パートのメリット
パートは時短勤務ができること、労働日数を少なく設定できることから、スケジュールの融通がしやすいというメリットがあります。
10-15時など短時間で働くことができるため、とくに子育てや家事を一番に重視したい方には、体への負担が少なく働けるでしょう。
また、全国どこでも仕事を探しやすいため、結婚相手の都合で転勤や引っ越す際にも、すぐにまた仕事を見つけやすいでしょう。
正社員で働くメリットは収入の高さや安定性。派遣社員やパートを選べばプライベートの時間が優先できる。
結婚後も仕事を続ける女性の特徴
- プライベートに働き方を合わせる
- 無理のない範囲で働く
- 強い意志を持っている
- パートナー選びが上手
- 学ぶ姿勢を崩さない
- 完璧主義を目指さない
結婚後も仕事を続ける女性の特徴は、上記のものがあります。結婚、出産後にも働き続けるのは、以前に比べて当たり前になってきましたが、やはり女性が働き続けるには、強い意志が必要です。
働き方や仕事をプライベートに合わせて変えながら、社会との繋がりを切らず、キャリアを継続できるように工夫している女性が、働き続けていると言えるでしょう。
ただし、結婚後の出産や子育てがある中で女性が仕事を続けていくにはパートナーのサポートが不可欠です。
結婚後も仕事を続けている女性のパートナーの特徴は、育児や家事を女性だけに任せるのではなく、一緒に楽しんで行うタイプの男性。働き方や今後の将来のことについて一緒に考えてくれる男性が多いです。
さらに、仕事もプライベートも両立させている女性の特徴として、「完璧主義になりすぎない」というのも挙げられます。
「子どものためには、毎日手料理を作らなければならない」「家事も仕事も私がしなければならない」のように、女性は完璧に頑張ろうとしがちです。しかしそのように全てに対して完璧にこなすことはできません。できたとしてもストレスが溜まったり体調を崩してしまったりする可能性があります。
仕事もプライベートも両立している女性は、いい意味で完璧主義ではありません。上手に人に頼ったり、できないことは諦めたりすることができる女性なのです。
「今日は疲れているから、お惣菜を買って帰ろう」「掃除は家事代行にお任せしてみよう」「できない家事は夫や子どもに手伝ってもらおう」など、全てを自分一人でやろうとしない、いい意味で抜けていて他人に協力を要請できる女性が多いです。
まとめ
いかがでしょうか?結婚によって仕事を辞めたくないという方は、自分の一番大事にしたい優先事項をしっかりと考え、自分にぴったりの雇用形態を選び働き続けるのが良いでしょう。
完全に家庭に入ってしまうと社会とのつながりがなくなり、話し相手がいないという孤独感を感じてしまう方も多くいます。
今の時代は様々な働き方を選ぶことができます。自分にとって最適な働き方を選択し、結婚しても働き続けることがおすすめです。
キャリチェンではあなたのライフプランにぴったりな仕事を紹介するお手伝いをしています。結婚後も仕事を続けていきたいと思っている方は、ぜひご相談くださいね。