年収360万円稼いだ場合にどのような生活ができるのか紹介します。
ボーナスの手取り金額の計算方法や、都心や地方暮らし・独身や結婚かの生活スタイルのパターン別に、具体的にどれぐらい貯金ができるのかなども解説します。
今の年収が360万円より低く、360万円を稼いだらどんな生活ができるのか知りたい方は必見です。
目次
年収360万円の人はどのぐらいいる?
年収300万円台で働く人は正規雇用で22.7%と、約5人に1人が300万円から400万円の年収を得ています。また、年収300万円台の人のボーナスの平均額は41.2万円となっています。
平成29年度の場合、平均年収は432万円、年収の中央値は462万円です。年収360万円となると、平均年収よりも70万円ほど少ないですね。
参照:民間給与実態調査(国税庁)
年収360万円だと手取りはいくら?内訳と計算の仕方について
年収360万円の給与があったとしても、丸々自分の元に入ってくるわけではありません。実際に手元にもらえる手取り金額と、その内訳や計算の仕方を紹介します。
手取り金額と給与から引かれているものは?
会社から支給される総支給額の中からは、税金や保険料など差し引きされて支給されます。年収から引かれている税金や保険などは以下の通りです。
- 所得税
- 雇用保険
- 住民税
- 健康保険・介護保険
- 厚生年金
厚生年金保険料、健康保険料、介護保険、雇用保険を合わせて、「社会保険料」と言います。
これらの金額が全て差し引きされた後の、残りが手取り金額として手元に入ってくる収入となります。また、この給与から引かれる金額(=控除)は、一度金額が決まると、1年間変わることはありません。
ここからは、給与から控除されているものをひとつずつ解説して行きます。
所得税
所得税は、所得に対してかかる税金のことです。会社からもらった給与や自分で稼いだ給与に対してかかる税金のことを指します。
1年間の全ての所得から必要経費を差し引いた額に、所得に応じた税率を適用して考えます。所得に応じて、適用される税率は異なるため、注意が必要です。
先程、控除額は一度決まると1年間変わらないとお伝えしましたが、所得税に関しては、月々の給与額に合わせて変動します。
多く残業した月は、残業代としてその分給与が上がるので、同時に所得税も多く引かれることになります。
住民税
また住民税は、居住している都道府県、市区町村に支払う税金。会社によっては、社宅の家賃を住民税と共に引く場合もあります。
雇用保険
失業した時に失業保険をもらうための保険。事業によっても金額は異なります。
厚生年金
将来年金を受給するために支払う掛け金のこと。正社員の場合は、負担額を会社と折半します。
年収360万円の月々の手取り額は約23.7万円
年収360万円稼いだ場合の手取り金額を12ヶ月で割ると、額面の給与は30万円になります。そこから天引きされると、月々の手取り金額は約23.7万円です。
しかし、会社によってボーナス込みの場合とボーナスは年収に含んでいない場合があります。
年収の中にボーナスが含まれている際には、ボーナス金額を抜いて12ヶ月で割った数字が、正しい月収金額になるので計算する際は注意しましょう。
また、ボーナスの手取り金額は給与の額によって異なりますが、ボーナス金額の約8割です。
仮にボーナスの支給額が100万円の場合は、手取り金額として受け取ることができる金額は、約80万円になります。
額面給与控除額の内訳について
手取り金額は、独身なのか配偶者やその他の家族を扶養しているかによって変わります。それぞれの場合を見てみましょう。
独身の場合(20〜40歳対象)
年収360万円の方が独身で20〜40歳の年齢の場合、手取り金額は285万円。額面給与控除額の内訳は以下の通りです。
所得税:72,100円
雇用保険:10,800円
住民税:154,200円
健康保険:177,660円
厚生年金:329,400円
———————————-
手取り金額:2,855,840円
配偶者を扶養している場合(20〜40歳対象)
年収360万円の方が20〜40歳の年齢で、配偶者を扶養している場合、手取り金額は291万円。額面給与控除額の内訳は以下の通りです。この時、配偶者の年収は103万円以下が条件となり、それ以上稼いでいる場合は扶養から外れます。
所得税:53,100円
雇用保険:10,800円
住民税:121,200円
健康保険:177,660円
厚生年金:329,400円
———————————-
手取り金額:2,907,840円
配偶者と子供一人を扶養している場合(20〜40歳対象)
年収360万円の方が20〜40歳の年齢で、配偶者と子供を一人扶養している場合、手取り金額は296万円。額面給与控除額の内訳は以下の通りです。
所得税:34,100円
雇用保険:10,800円
住民税:88,200円
健康保険:177,660円
厚生年金:329,400円
———————————-
手取り金額:2,959,840円
年収360万円の手取り額でどのような生活ができる?貯金は可能?
それでは、実際に年収360万円稼いだ場合、どのような生活ができるのか紹介します。
・都会に一人暮らしする場合
・地方で一人暮らしする場合
・都会暮らしで結婚している場合
・地方暮らしで結婚している場合
上記の4つのパターンに分けて紹介します。
自分に近い生活スタイルにあったものをチェックしてみてくださいね。
都会に一人暮らしする場合
都会に一人暮らしをする場合でも、趣味にお金をかけて楽しみたい人や貯金を頑張りたい方など、どこに重点を置くかによって生活費の比重は変わってきます。
あなたはどちらのタイプでしょうか?どちらのタイプにしても、家賃はなるべく押さえるのが得策です。一昔前は、家賃は収入の1/3と言われていました。
これは手取りではなく、総支給額の1/3という考えです。
つまり、年収360万円だと、家賃10万程度までOKということです。
しかし、近年では家賃は手取り額の1/3以下が望ましいとされています。
独身の方の手取り年収は約285万円で、月収にするとおよそ23.7万円です。
そのため、1/3以下の家賃にするなら〜71,100円の家賃に押さえるのが良いです。
それでは、家賃を約7万円にした場合で生活費の内訳を考えてみましょう。
・趣味を楽しんでお金をかけたい
旅行のようにお金がかかる趣味がある場合の、実際の収入の使い道の内訳を紹介します。
【必ずかかる固定費】
・家賃:70,000円
・食費:30,000円
・水道光熱費:10,000円
・通信量:10,000円
・保険:10,000円
・日用品:10,000円
・交際費:20,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーー
合計 160,000円
上記は固定費のため、これ以外にプラスして、美容院代に脱毛やエステ代、化粧品代、衣服代もかかります。
これは人によって、どれほどかけるかが異なってきますが、最低でも2万円ほどはかかってくるのではないでしょうか?
そうなると合計18万の出費となり、趣味に3万円ほどかけても月々2.7万円は貯金が可能な生活ができるでしょう。
貯金を頑張りたい
次に貯金を頑張りたい方の内訳を紹介します。一般的な目安として貯金額は手取り金額の1割が最低金額と言われています。
そのため、月々の手取り金額が23.7万円の場合は、2.3万円が目安です。
必ずかかる固定費は趣味にお金を使いたい場合と同じなため、残りの金額は7.7万円となります。
ここにやはり美容代や衣服代が月に2万かかるとすると、趣味にお金をかけなければ、5.7万円全て貯金に回すことが可能です。
これなら年間にして68.4万円を貯金することができるでしょう。
結婚や出産を考えている方であれば、数年間これくらいの貯金ができていれば、一時的に仕事を辞めることになってもひとまず安心できるのではないでしょうか。
地方で一人暮らしする場合
地方で一人暮らしをする場合は、まず家賃や食費が安くなるというメリットがあります。
都心で一人暮らしするよりも、月に4万円ほどは節約することが可能になるでしょう。
【必ずかかる固定費】
・家賃:40,000円
・食費:20,000円
・水道光熱費:10,000円
・通信量:10,000円
・保険:10,000円
・日用品:10,000円
・交際費:20,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーー
合計 120,000円
趣味にお金をかけたい
固定費を除くと、11.7万円自由に使うことができます。
美容や衣服代として2万円ほど差し引いても9.7万円残ります。これだけあれば十分に趣味を楽しむことができます。
月に3.7万貯金したとしても、毎月6万円ほど趣味に使っても問題ないでしょう。
6万円もあれば、毎月旅行に行ったり、習い事に通ったり、好きなことに存分にお金をかけることが可能です。
それでも月々3.7万円の貯金までできて、将来も不安なく過ごすことができるのではないでしょうか。
貯金を頑張りたい
固定費以外の残りは同じく11.7万円で、同じように美容や衣服代として2万円ほど差し引き、残りは9.7万円です。
貯金を頑張りたい方は、このままそっくり9.7万円を貯金に回せるので、年間で約116万円貯めることが可能です。
これなら10年間でなんと1100万円以上も貯金ができます。それだけ貯めれるのはすごいことではないでしょうか。
何かやりたいことが見つかった時や、家を購入することも夢ではありません。
また、将来結婚しても十分に蓄えがあるので安心して子供も産むことができるでしょう。
都会で結婚生活をする場合
都会暮らしで結婚生活をする場合は、一概に自分の年収だけでは生活のスタイルを判断するのは難しいでしょう。
ここでは例として、男性側の年収が360万円でそれだけで生活する場合の生活費を計算してみましょう。
【必ずかかる固定費】
・家賃:90,000円
・食費:40,000円
・水道光熱費:10,000円
・通信量:15,000円
・保険:20,000円
・日用品:10,000円
・交際費:30,000円
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合計 215,000円
結婚していて二人で暮らす場合は、ワンルームや1Kに住むのは現実的ではないでしょう。
そのため、家賃は都会の場合1LDKで9万円ほどはかかってしまいます。
東京の場合は場所によって家賃相場が全く異なるため、どこに住むかは重要になってきます。また、食費も二人分になり節約が必要です。
固定費だけでも21.5万かかってしまい、ここに美容院代や衣服代も考えると貯金どころか赤字になってしまう月もあるかもしれません。
美容代や衣服代にかけるのは諦めるか、交際費や食費をもっと削るなどの工夫が必要です。
都心で結婚生活をする場合は、もっと生活に余裕を持つために共働きで収入を増やすことがおすすめです。
地方で結婚生活をする場合
地方で結婚生活する場合は、やはり一人暮らし同様に家賃が都心よりかからないことや物価の安さなどのメリットがあり、十分に生活できるでしょう。
【必ずかかる固定費】
・家賃:50,000円
・食費:30,000円
・水道光熱費:10,000円
・通信量:15,000円
・保険:20,000円
・日用品:10,000円
・交際費:20,000円
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合計 155,000円
配偶者がいる場合の手取り年収は291万円のため、月々の手取額は24.2万円と独身の場合より5千円ほど高くなります。
固定費が15.5万円のため、手取り金額24.2万円から固定費を差し引くと8.7万円の余剰ができるでしょう。
美容代や衣服代2人分で3万円ほど使用しても、5.7万円の貯金が可能です。
やはり地方であれば夫婦二人でもある程度ゆとりのある生活が可能と、都心との生活とはだいぶ違いが出ることがわかる結果になりました。
まとめ
年収360万円という数字の生活水準がつかめたでしょうか?
年収360万円というと、一見余裕があるようにも感じられます。
しかし、実際には様々な税金や保険が差し引かれるため、手取額は意外と少ないと感じたかもしれません。
それでも趣味にお金をかけられたり、貯金ができたりするなど、平均年収と比較すると少し余裕のある生活を望むことが可能です。
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