書類選考に無事通過した後は、次はいよいよ採用面接に進みます。面接担当者は企業の人材ニーズにマッチするか見抜くために、様々な鋭い質問を投げかけてきます。
一体どんな回答をすれば良いのか答えがわからない方も多いのではないでしょうか。今回は、新卒や中途の方などに向けた、面接に上手に対応するための質問集と答え方のポイントなど紹介します。
目次
面接で聞かれる基本の質問の具体例と答える時のポイント
それでは、面接で聞かれる基本的な質問や、答え方のポイントを「自己紹介」「職務経歴」「自己PR」などといった項目ごとに紹介していきます。面接本番になって慌てないように、事前チェックして練習しておきましょう。
自己紹介
・例文
○○○○と申します。本日はよろしくお願いいたします。私は4年間、アパレル販売会社で店舗で店長業務を行ってきました。売り上げ向上に注力し、予算費120%以上を達成し続け、一度も予算を落とすことなく売り上げをキープし続けました。
営業職は初めてとなりますが、アパレルで培ったセールス力を武器に売り上げに貢献していきたいと思っております。また、私の趣味は歌うことです。ボイストレーニングにも通っていて、カラオケの採点では97点を取ったこともあります。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
・ポイント
企業によって「自己紹介をしてください」と「自己PRをしてください」と2つの聞き方をされることがあります。とても似ているようで、これには企業の聞きたいことが異なる場合があります。
自己紹介をしてくださいと言われた場合には、あなたの名前・趣味や特技などの人柄がわかる内容・現職についてなどを短くまとめたものを話すのが基本です。
この時のポイントとして、まず名前は必ずフルネームで答えましょう。現職について紹介する際には、応募企業の業種や職種にマッチするようなスキルがあれば、この時一緒に話すことでPRに繋がります。仕事での成果についても簡単に話せるとさらに高評価に繋がるでしょう。
職務経歴
・例文
私は、アパレル企業にて2年間、接客サービスを経験してきました。様々な年代のお客様とのコミュニケーションの取り方を学び、お客様の求めている商品の提案ができるようになりました。
私は、どうしたら客単価をあげることができるのかを考え、お客様にトータルでお買い上げいただきやすくするため、上下セットで着まわせるようなアイテムを並べる配置にすることを提案しました。
そのおかげで前年比110%を達成することができました。今回は、企画営業という職種自体は初めてのチャレンジとなりますが、前職の販売セールスで培った消費者のニーズを汲み取り提案していく力は、貢献できると考えています。
・ポイント
職務経歴についての質問は、あなたが今までにどんな業務を行ってきて、それを自社に生かせるのかどうかをチェックしています。業務の中で達成した経験を具体的に数字も交えて伝えると、採用担当者もイメージがつきやすくなります。
前職と応募企業がまったく畑違いの企業の場合だと、前職の成果を伝えてもアピールにならないこともあります。徹底的に企業リサーチを行い、何か共通する部分を探し出し結び付けてアピールしましょう。
自己PR(長所/強み)
・例文
前職では、約4年間Webプロモーションのコンサルティング営業に従事してまいりました。
直近は、主に大手の車メーカーや食品メーカーなど、16社を担当しております。昨年度の目標に対して120%達成することができ、営業担当者40名中、営業成績1位を獲得しました。
私は顧客の課題を探るために、徹底的に企業関係者へヒアリングを行ってきたことが、今の結果につながったと自負しております。
・ポイント
営業職での自己PRは、とくに数字を入れて具体的に相手にもわかるように伝えることが大切です。また、営業成績につながった理由も自分なりに分析していることも、自己アピールとして大きなポイントになります。自社に入社した際も、活躍してくれそうなことをイメージしてもらえるようにすると良いでしょう。
転職理由
・例文
転職理由は、前職の給与が低く、生活が厳しい状況であったことです。前職の給与は、月収でおよそ19万円程度です。
会社や仕事にはやりがいを感じているのですが、先輩の話を聞いていても、この先も年収アップが見込めない状況でした。
この先結婚することを考えると、今の会社で働き続けるのは難しいと考えた結果、転職を決めました。御社では、営業成績によってインセンティブが得られると拝見し、とても魅力に感じました。
御社に入社した際には、会社の売り上げ貢献を果たし、自らの経済的な困難の解決や今後のキャリアアップを実現したい次第です。
・ポイント
生活難は誰もが納得する転職理由になります。また、具体的に給与が19万と数字で伝えているため、苦しい状況も伝わりやすくなるところがポイントです。
さらに、結婚して家族を持ちたいというプランもあり、このままの給与では将来が不安なことも辻褄があっていて納得してくれるでしょう。キャリアアップしたいという将来への展望についても述べていることも好印象に繋がります。
志望動機
・例文
昔から旅行雑誌を読むのが好きで、国内・海外ともに様々な雑誌を愛読していました。その中でも貴社の雑誌はずっと憧れていて、すべて購入し隅々まで読んでいます。
読むだけではなく実際に旅をすることも好きで世界100カ国を巡りました。現職に入社したのですが、「読者にわかりやすく旅の楽しさを伝える編集者になりたい」という夢をずっとあきらめることができず、昨年から、仕事をしながら編集業務を学ぶために夜間の学校に通っています。
通勤時間を使って課題をこなしたり、休みの日も毎日構成の勉強をしています。とても忙しい毎日ですが、自分の夢のためにやっているので、苦痛ではなく時間を忘れるほど夢中で取り組んでいます。
編集の実務経験はまだありませんが、だからこそ読者の視点に立った記事作りに貢献できるのではないかと考えています。私はとても素直なところが長所ですので、何事も素直に吸収していけるように頑張ります。
・ポイント
企業が志望理由を聞く理由として、あなたの企業への志望度や熱意の高さを知りたいと考えています。今の仕事に飽きてしまってなんとなく転職したいのでは?と思われてしまうとマイナスになってしまいます。
そのため、どうしても叶えたく自ら勉強しているといった、説得力のある要素が必要になります。また、目指すことになった背景を話すことで、オリジナリティさを出すことができるため、その点についても伝えるようにしましょう。
入社後の希望
・例文
私は学生の時、インターンで営業サポートのアシスタントを経験しました。事務職は数ある仕事の中で、目立つ業務ではないと思っています。
しかし、私には組織を効率よく機能させるために、細かいデータ入力や営業が使いやすい資料を作ることにとてもやりがいを感じました。
そのため、学生時代にwordとExcelの資格も取得しました。私は御社に入社した際には、営業サポートとして、御社の営業の方が効率よく成果をあげられるように業務に取り組みたいと考えています。
・ポイント
良く聞かれる質問の中に「入社後に弊社で叶えたいことはありますか?」という言葉があります。これには、とくに新卒採用の面接で聞かれることが多く、学生が企業の事業内容やビジョンについてきちんと理解しているかを探るという目的があります。
それによって、あなたの志望度の高さも判断しているのです。自分の強みや経験を具体的に伝え、企業や仕事内容を理解した上でどうしてもこの仕事がしたいという点を熱く伝えましょう。
まとめ
今回は、新卒や中途の方などに向けて、面接時に採用担当者からされる様々な質問に、上手に対応するための例文と答え方のポイントなど紹介しました。
採用面接は、採用担当者から様々な質問によって、企業の人材ニーズにマッチした人材を獲得したい狙いがあります。企業の求めている人材ニーズを的確に判断し、自分がそのニーズにマッチするように答えることが重要です。
ただし、自分一人でニーズを見極めるのは難しいという方もいるのではないでしょうか。
そんな方は、キャリチェンへの相談がおすすめです。企業のことを熟知したプロのキャリアカウンセラーが、的確に人材ニーズを見極め、面接対策のアドバイスを行うことができます。ぜひ、気軽にご相談くださいね。