総務課や総務部などの名称で知られる総務という仕事。なんとなくイメージはできるけど、具体的にどんなことをしているのかわからないという方も多いのでは?
今回は、総務課とはどんなところなのか?企業での役割から仕事内容、必要なスキル、総務課のやりがいなど、総務課について詳しく紹介していきます。
目次
総務課とは?企業内での役割
企業によって、「総務課」や「総務部」という名称で設置されている総務職。これらは大きな違いはとくになく、名称や立場が異なるだけの場合が多いでしょう。
総務課とは、企業や組織の「ヒト・モノ・カネ・情報」を管理する部門で、縁の下の力持ちとして会社を運営していくうえで欠かせない業務です。
元々は、広報や人事・経理・法務なども総務課の仕事の一部でしたが、昨今のビジネス環境の変化によって業務ごとに細分化されるようになりました。
そのため、企業での役割がわかりずらくなっているのですが、現在の総務課の仕事は、主に経営トップのサポート業務、全社的コミュニケーションの管理、全社的活動の推進、他部門のサポート業務などを行っています。
どれも企業の組織の運営をスムーズにするものであり、企業を運営していくのに必要不可欠な仕事です。
総務課の企業での役割は、企業や組織の「ヒト・モノ・カネ・情報」を管理すること。仕事内容は主に「経営トップのサポート業務」「全社的コミュニケーションの管理」「全社的活動の推進」「他部門のサポート業務」の4つです。
総務課の仕事内容
総務課は、業務内容がとても幅広く多岐に渡ります。また、企業によっても業務が異なったり、他のどこの部署にも属さない仕事を総務課が担ったりすることも多くなります。ここでは、総務課の具体的な仕事内容を一つずつ紹介します。
オフィスの環境整備
オフィスの環境整備をするのは、総務課の大事な仕事です。従業員が気持ちよく働ける環境をキープするために、清掃業者を手配してクリーンな環境を作ることも総務課の仕事。
また、パソコンやコピー機などの機器に、故障や不具合が起きた時にも復旧の依頼をすることもあります。
そのほかにも、オフィスを移転する際には運搬業者の手配を行ったり、社内へ移転スケジュールのアナウンスを行ったりします。
備品管理
総務課は、社内の細かい備品管理も行います。プリンター用紙やトナー、ボールペンなどの消耗品などの在庫を常にチェックして発注したり、古くなってしまったオフィス家具を新調するのも総務課の仕事です。
施設管理
総務課は施設の管理も行います。たとえば、照明や冷暖房設備の定期的なメンテナンスを依頼したり、修理や取り換えのために業者を手配したりします。
また、企業がオフィスビルに入居している場合には、ビル全体の防災活動にも協力しなければなりません。エレベーターの停止や停電などがある場合には、総務課が会社全体に告知も行います。
株主総会、取締役会の準備
株主総会、取締役会の事務局運営や準備を行うのも総務課の仕事です。準備として必要な書類作成を行ったり、総会当日の議長の進行補助を行ったりします。さらに、終了後には 議事録を作成するのも仕事の一部です。
社内イベントの企画、運営
社内で行う様々なイベントの企画や運営も行います。たとえば、入社式・社員旅行・キックオフ・忘年会・表彰式・社員総会などがこれにあたります。
参加者の名簿作成から始まり、スケジュールを調整、予算の調整や会場の予約もすべて総務課が行います。また、企業によってはイベントの当日の司会を担当することもあります。
社内規定の作成
社内規定の作成を行うのも総務課の仕事。企業を運営をしていくうえで必要なのが「ルール」です。
主に、経営に関する「基本経理規程」や業務を行うためにある「業務関連規程」など、必要な規程を作成したり、必要な場合には都度ルールを改定したりします。
福利厚生
社内の福利厚生についても総務課が担います。育児・介護休暇などの各種制度の適用、健康診断や人間ドックの費用補助など、従業員に用意されている福利厚生を適切に利用してもらうためにアナウンスを流します。
書類の管理
契約書や重要文書の管理も総務課の仕事。社内文書や備品・機器を発注する際の文書、社内イベントのお知らせ、株主総会や取締役会などでの議事録などと、あらゆる書類の管理を行い、さらには閲覧しやすいように書類の整理も総務課が行います。
社員の安否確認・危機管理
災害が起きた際の社員の安否確認も総務課が行います。そのため、従業員の連絡先管理や災害時に備えた設備の点検なども総務課が把握しておきます。
会社情報の整理
企業の規模が小さい場合には、広報部がない場合があります。その場合は、総務課が社内報や社外報の発行も行います。
社内報は、福利厚生制度や社内行事など社員にとって有益となる情報を掲載し、社外報には自社のサービスを紹介するPR誌を発行したり、就活生に向けて会社案内の作成をしたりします。
これらの外部からの問い合わせの対応も総務課で行います。
ホームページの管理
企業のホームページ管理も総務課の仕事です。社外報同様に、社外に向けたサービスを紹介するPRや、社内向けの情報共有も掲載します。
また、古くなった情報の更新やホームページを通じて問い合わせの連絡が入った際にも総務課が対応します。
総務課の仕事の流れとは
ここからは、総務課の仕事の流れの一例を紹介します。あくまでも一例なので、企業によって流れは違うことを頭に置いておいてくださいね。
8:30 出社
→メールのチェックから開始
9:00 始業開始
→郵便物の整理、備品の整理、消耗品の補充、問い合わせの対応など
12:00 お昼休憩
13:00 書類作成
15:00 打ち合わせ
18:00 退勤
会社によってさまざまですが、総務課の仕事は上記のような流れになります。業務内容は書類作成、備品の整理、打ち合わせなど多岐にわたります。
総務課に必要なスキルや経験とは?
前章でお伝えした通り、総務課とはとても業務範囲の広い仕事です。オフィスの環境整備や備品管理などの通常業務と共に、日々突発的に発生する様々な業務を同時にこなしていく必要があります。
そのため、同時に複数のことをこなせるマルチタスクのスキルが必要となるでしょう。
ほかにも、社内外共に人との関わりもとても多い仕事です。コミュニケーション能力が高く、誰とでも気持ちよくやりとりができる人が向いています。
また、総務課は書類作成業務がとても多いため、パソコンスキルが高いと活躍しやすくなります。基本的なWord、Excel、PowerPointは難なく使えるようにしておきましょう。
総務課の仕事には、とくに絶対必要な資格はありません。そのため未経験でも挑戦しやすい職種です。
ただし、簿記や衛生管理者、社会保険労務士、ビジネス・キャリア検定試験(総務2級・3級)などの資格を持っていると仕事に役立つこともあるので、取得しておいても良いかもしれません。
総務課のやりがいとは
総務課の仕事は、縁の下の力持ちとして会社を運営していくうえで欠かせない業務です。
会社全体に関わるポジションにいるため、経営層に近い視点で会社の運営に関われるという点に大きなやりがいを感じるでしょう。
総務課は決して目立つ仕事ではありません。しかし、総務課のおかけで社員が清潔な環境で気持ちよく働けたり、頼りにされるのが総務課です。
社員に直接感謝されたり、誰かをサポートしているということに大きな喜びを感じられるでしょう。
また、企業の規模によって人事・経理・法務・広報と様々な業務経験を担う総務課の仕事はスキルアップしやすく、次の転職の際にも選ぶ幅が広がるというメリットもあります。
総務の仕事の厳しさ
総務の仕事は、幅広い仕事を担当するため、仕事量が多くなりがちです。また、総務の仕事は、細かいチェックが必要であり、ミスをしないように慎重に行わなければなりません。さらに、総務の仕事をするには、様々な知識が必要です。
常に情報を更新する必要があり、勉強をし続けなければなりません。
総務の仕事は部署の依頼をマルチになんでもこなす、便利屋さんです。いろいろな雑務を処理する手際の良さと、体力が必要です。
書類作成やデータ処理など細かい業務を行いながら、雑務をこなさなければいけないため、細かい作業を行いながら、手際よく仕事をこなすスキルが必要です。
総務がキャリア・スキルアップするには
総務の仕事をしていてキャリアアップ、スキルアップするには、特定の分野のスキルを伸ばさなければなりません。総務に求められるスキルは幅広く、業種や企業によっても異なります。
コンプライアンスや知的財産、個人情報保護関連の法務関係の知識やパソコン関係のスキルなど、自分が伸ばせる特定のスキルを見つけて伸ばすといいでしょう。
\総務職に必要なスキルとは/
まとめ
企業や組織の「ヒト・モノ・カネ・情報」を管理し、縁の下の力持ちとして会社を運営していくうえで欠かせない総務という仕事。
業務内容が幅広く多岐に渡るため、内容が見えにくいことがありますが、会社全体や経営層に近い視点で会社の運営に関われるという点でとてもやりがいのある大きな仕事です。
人とのコミュニケーションが好きだったり、誰かをサポートすることに喜びが感じられる人にはとても向いている仕事です。
また、総務課はどの企業にも必要不可欠なため、転職しやすいというメリットも。
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